2018年10月13日土曜日

会派行政視察

10月10日から12日まで、我が会派「志政あやせ」の今期最後の視察ということで、宮城県多賀城市の「多賀城市立図書館の取り組みについて」、宮城県石巻市の「復興復旧に向けた取り組み状況について」、そして福島県福島市の「再生可能エネルギーの取り組みについて」、勉強してきました。

多賀城市では、市立図書館を市民への情報発信・市民の交流拠点として駅前に建設しました。
そして、その指定管理者はTSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が全国で3番目に展開したのが多賀城市となりす。
お隣り海老名市が、やはり市立図書館をTSUTAYAが指定管理者として運営されています。
私たち駅の無いまちの議員としては、なぜ駅前の一等地に図書館を建設するのかと思ってしまいますが、多賀城市では市民アンケート等でも一定の理解を得ているようです。
1Fは、家族、人々で賑わうリビングルーム、2Fは、居心地のよい書斎のような空間、3Fは、集中して過ごせる学習・研究・仕事の場と、フロアごとに雰囲気を変えて様々なニーズに対応しています。
来年、指定管理者との契約更新となることから今後の展開を検討中とのことでした。

次に石巻市ですが、東日本大震災では大きな被害があったことは記憶に新しいところですが、JR仙石線から見た景色はすっかりきれいな街並みになっていました。
石巻市は、死者数3,184人、行方不明者417人で全体被害の1/5が石巻市住民で、被災住家数は被災前の76.6%を占めたようです。
復興の実現に向けて、復旧期、再生期、発展期に分け、新たな魅力と活力ある地域として生まれ変わり、発展していくために平成23年12月に石巻市震災復興基本計画を策定されました。
防潮堤、河川堤防や津波避難タワーといった防潮対策、中心市街地整備を中心とした公共医療機関の整備や学校等教育施設の整備、また、分断された地域における復旧期のコミュニティ施策として、仮設住宅団地におけるコミュニティ形成やコミュニティづくり支援補助金による自治会支援など多種多様な形で取り組んでいました。
市役所で視察を終えた後、津波が新北上川を遡上して、全校児童108人中校庭にいた78人のうち74人と教職員13人中校庭にいた11人のうち10人が死亡した大川小学校に行ってきました。
7年半たった今でも、本当に津波の恐ろしさをまざまざと見せつけられました。

そして最終日に、福島市に行かせていただきましたが、実は震災の半年後に常任委員会で福島市に来ていたので2回目となります。
あの頃は、市役所正面玄関に放射線量測定器が置かれ、被災された方のためのブースが設置されていました。
現在ではあの頃とは違う様子でしたが、今も浪江町の市役所業務が残っているとのことでした。
当時も福島市は地震による倒壊等の被害より、福島第一原発の事故による放射線量問題とそれによる風評被害が大きな問題でした。
そういったことから、再生可能エネルギーの取り組みが進めてこられたようです。
平成27年2月に「福島市再生可能エネルギー導入推進計画」を策定し、エネルギー自給率の目標値を2040年に50%としています。
また、公共施設のエネルギー自家消費型施設普及率を2040年100%目標ということでした。
市、市民、事業者が役割分担を明確にして、一体となって取り組んでいくこととなっていることから様々な再生可能エネルギーの導入が行われていました。
その中で、市民の太陽光発電パネル設置については補助金を出しています。綾瀬市でも補助をしてCO2削減を目的に行っていますが、これが被災した場合の電力自給と考えた場合、今夏に起こった北海道胆振地方の地震などを鑑みると蓄電池の設置が大切になってきます。
福島市でも蓄電池に関する補助は行っていないとのことでしたが、綾瀬市でも、今後、蓄電池の補助は検討する必要があると感じました。