2014年9月11日木曜日

ドイツが新規国債ゼロに

 ドイツが来年、46年ぶりに新規国債の発行がゼロになる見通しを発表しました。
 緊縮財政による財政健全化路線を主導してきたドイツは、歳出削減に取り組んでいると同時に、歳入においては、堅調な経済状況が税収を過去最高水準に増加させています。
 ただし、緊縮財政の影響で、老朽化した道路や橋といった社会基盤の改修に予算が回らないという弊害も出ているようです。

 すぐに「日本も!」という話しが出てくるのではないかと思いますが、ドイツに出来たことが日本でも出来るとは限らないと思います。
 確かに、緊縮財政による無駄な歳出を削ることはたいへん重要で、これをしないで財政健全化などあり得ないでしょう。
 地方に行くと、びっくりするほどの社会基盤整備がされているところがありますが、交付金等でダブついているお金(無駄)があるということでしょう。
 しかし、緊縮財政政策が経済にもたらす影響も加味しなければなりません。公務員削減などは、よく言われますが、大規模な削減は失業率にも影響し、経済という歯車にも影響を与えることでしょう。
 また、日本は地震大国であり、台風の通り道でもありますので、社会基盤の老朽化をそのままにすることは大規模災害を拡大する可能性があるため、出来ないでしょう。
 歳入についても、ドイツのように安定した成長を保つ経済状況が日本でも必要ですし、これがしっかりしなくては何も始まらないのです。まずは、経済の歯車を回すことに重点をおくべきではないでしょうか。